PMP試験勉強法

2017年9月15日(金)に受験したPMP(Project Management Professional)の試験に合格しました。

Certification-PMP.jpg

立上げ:Below Target
計画:Below Target
実行:Target
監視・コントロール:Above Target
終結:Abobe Target
→総合結果:Target

35時間のPDU研修を含め、学習時間は約120時間にも及びました。
A4用紙15枚分とB5ノート30枚分へ書き込みました。
PMBOK第6版が2017年9月に公開され、新版へのテスト切り替えが2018年1月となるので、なんとしても今年中に受かりたいと思ってたので、合格して何よりです(´∀`)

PMP試験を受験した感想は、試験問題集に出ている問題と一致する問題は出題されないということ。
情報処理技術者試験の午前試験の場合、過去問と全く同じ問題(例:RACIチャート→犯人は野村)が出題され、過去問を解く意味が分かります。
一方、PMP試験はCBT(Computer Based Testing)故に試験問題の入替えが常に行われ、受験日・受験者により出題される問題が変わります。PMP試験の管轄であるPMI(Project Management Institute)も過去問対策されることを嫌がってるのかもしれませんね。
そんな訳で、PMP学習法について書き残したいと思います。

・前提条件
職業:システムエンジニア(SE)
年次:若手というより中堅に差し掛かってるくらいの人
勉強期間:2017年6日~2017年9月

・通勤時間帯の勉強
スマホに「第5版対応番PMP試験問題集」のアプリ内課金アプリを購入・インストールし、問題を解きました。
ただ、残念なのがこのアプリが2017年8月で公開停止となってしまったこと。公開停止前にアプリをインストールしていた為、2017年9月中もスタンドアロンでは使えました。
PMBOK第6版の公開に伴う新規問題集作成の手間や、Android/iOSの新OS公開に伴い改修や動作検証の手間が必要になることを踏まえ、公開断念したのでしょうか。
英語のみで受験できる方はともかく、日本語対応のPMP試験問題アプリは数少ないので、非常に惜しいアプリでした。

・通常の学習
PMP対策講座の研修で配られた以下の教材を利用して学習しました。
 プロジェクトマネジメント知識体系ガイド(PMBOK®ガイド) 第5版 日本語版
 PMBOK®ガイド第5版研修資料
 PMP(R)試験 合格虎の巻 第5版対応

今回受講した研修では購入すると$65.95する日本語版PMBOKガイドが配布されましたΣ
さらにPMP試験合格虎の巻も配布されましたΣ
太っ腹な研修ですよね(≧∇≦)(※購入費用が研修費用に含まれている訳ですが…)
しかも、悲しかったのは研修前にPMP試験合格虎の巻は購入していたこと。3,200円が無駄になりましたorz
まあ、良い教材だった故に配ったということで前向きに少しだけ考えました。

学習方法はスマホアプリ、PMP試験合格虎の巻、研修資料の中に含まれた試験問題集250問を解き、間違っている箇所を学習するという形式です。
ただ、PMPは間違っている箇所を学習するだけではなく、各プロセスのインプット・ツールと技法・アウトプット(ITTO)の流れが重要になります。
主要なインプット・ツールと技法・アウトプットを自分でノートにまとめ、学習しました。

Notebook-PMP.JPG

各知識エリア(統合、スコープ、タイム、コスト、人的資源、コミュニケーション、リスク、調達、ステークホルダー)で成果物とプロセスの流れをまとめることで、理解速度が早まりました。

・PMPに関係するTips
最近、色々な資格取得に挑戦しています。そんなわけでマイブームがカフェ勉なのです。
お持ちの方は分かると思いますが、プロジェクトマネジメント知識体系ガイド(PMBOK®ガイド) 第5版 日本語版の書籍はA4サイズで500ページ以上あるので重いです。
これを持ち歩いて近所のカフェで勉強するってしたくないんですよね…
でも、実はPMI会員になるとPMIサイトからPMBOKガイド各国語版のPDFを無料ダウンロードすることが可能なのです。
2017年9月からは第5版だけではなく、第6版のPMBOKガイド各国語版PDFの無料ダウンロードも可能になりました。
PMP試験はPMI会員にならなくても受験可能ですが、PMI会員になってからPMP試験を申し込むと$11安くなります。1回目不合格で2回受験される方は$111安くなります。
※詳細はPMI日本支部 - これから PMP® 試験を受験予定の方へをご参照ください。
PMP受験時にPMI会員になった後、次の年会費支払い時に更新しなければ無駄な費用は発生しないので、受験料が$11安くなって、PMBOKガイドのPDFを無料ダウンロードできるのならば、PMIに登録しない手はありません!
このPDF版PMBOKガイドをスマホにダウンロードし、必要に応じて利用していました。
PDFの文字列検索機能が使用できるので目的のページを探しやすいというメリットもあります。書籍版より重宝し、非常に助かりました。(´∀`)
なお、PDFのPMBOKガイドには氏名入りの透かし(?)があり、パスワードが掛かっています。他の人への配布はできません。PMIイズムの観点からも無許可配布は避けるべきです。

・試験当日
PMP試験って東京と大阪でしか受験できないのがネックですよね。
午前中は仕事をし、昼前に御茶ノ水へ移動後、昼食を取りました。
受験会場は御茶ノ水ソラシティテストセンターです。
13:00頃に到着し、窓口で身分証明書(運転免許証・支払いに利用したクレジットカード)、受験票代わりのメールを提示しました。その後、ロッカールームで財布、腕時計、ハンカチ等々も含み全ての持ち物をしまいます。
テストルーム入室前に上着とズボンのポケット、ズボンの裾をあげたチェック、および金属探知機によるボディチェックがありました。
飛行場の保安検査より大変だ(笑)

・いざ受験
テストルームに持ち込めるのは、身分証明書、ロッカーの鍵、渡された専用のA4メモ用紙(色付き)4枚、鉛筆2本、そして必要に応じてティッシュ2枚だけです。
テストPCの前に案内され、チュートリアルを見た後に受験するよう言われます。チュートリアル中はA4用紙の書き込み禁止と言われたのでチュートリアルを見終わってから、忘れたくない公式や用語をA4用紙に書き留めました。
チュートリアル終了後、200問4択4時間の試験が開始です。
見直し時間を含めると、1問1分ペースで解く必要があります。カウントダウンの時間を中止しつつ試験を進めました。
半分5割くらいの問題が2択までにしか絞り込めず、A4用紙にメモをしつつ、問題をマークしておき、試験を進めます。
200問解き終わった後、40分くらい残っていました。見直しを開始する前に、集中力を回復させる為にもテストセンター外にあるトイレに行きました。
水を飲みたいと係員に言ったのですが、最近は厳しくて水飲みすら禁止なんですね。
財布もロッカー内なので自販機で買うことすらできない。4時間で飲食禁止ってそれはどうにかして欲しいです…
トイレから戻ると試験前の入室前と同じボディーチェックがあります。5分くらいのタイムロスです。
その後は、A4用紙に書き残したメモを利用しつつ、マークした問題を再確認→必要に応じて回答変更します。
そんなことをしていたら、時間はあと僅か。
全ての問題の再確認はできず、最後の1分くらいは時間切れになるまでぼーっとしてました、[試験終了]ボタンを押す勇気がなかったので(笑)
試験時間満了後、「Congratulations」の単語が見えたときには本当良かったです。

・スコアレポート
試験終了後にスコアレポートを頂くのですが、PMPを受験した先輩方とフォーマットが異なっていました。
どうやら2017年8月末からスコアレポートが改善されたようです。

PMBOKを学んでPMPをゲット - PMP試験のスコアレポートが変わる。誰得?

以前はProficient(優)、Moderately(可)、Below(不可)の3段階だったのが、今後はAbove(優)、Target(良)、Below(不可)、Needs Improvement(改善要)の4段階で表示されるようになりました。
総合成績として、どのエリアにいるのかも分かるので、不合格の際の指標になるかもしれませんね。

・まとめ
PMPではPMBOKを単純に暗記したり、試験問題集をひたすら解く方法だけでは合格できない。
各エリアと各プロセス群におけるプロセスの進み方とその前後の成果物の流れ、そして主要なツールと技法を覚えることが重要。
PMI会員になった方がPMBOKガイドPDF版の無料ダウンロードができ、試験も$11安くなるので便利。
試験は200問4択4時間だが、見直し時間を含めると1問1分のペースで解く必要がある。
試験日は十分に睡眠を取り、受験前に十分な水分を飲んでおく。
トイレに行くことはできるが、5分くらいはロスする覚悟で行く。
飲食不可なのは勘弁して欲しい。
2017年8月末から改善された4段階表示のスコアレポートで自分の弱点を見抜くことができる。
PMP試験に猫の話題は出てこない。

第5版のPMPを受験される方はあと2ヶ月ちょっととなるかと思います。
残り少ない時間となりましたが、応援してます!