HDDも三次元に

 CNET Japanによると、日立GST、高記録密度のHDD技術を発表へ--20GバイトのiPod miniも視野にとのこと。

今回の記事で興味深いのは、水平磁気記録方式から垂直磁気記録方式への転換点だということですね。

今までの磁気媒体は水平磁気記録方式です。水平磁気記録方式とはどういうことかと言うと、平面に特定の区間に区切って、その部分をS極、N極かの磁性に変化させることでデータを記録させるということです。つまり、X軸とY軸という2つの方向を利用して情報を記録していた訳ですね。

しかし、垂直磁気記録方式では、さらにもう1つの方向、すなわちZ軸も用意して三次元的に記録する方式をとるのです。

現在のHDDの仕組みは、円盤の上に磁気媒体を塗り、そこにレコードの針みたいな形をしているプラッタというもので書き込んだり読み込んだりしているわけです。水平磁気記録方式ならば、なんなく簡単で理解しやすい仕組みだとは思いますが、これを垂直方向、すなわち、円盤に塗ってある磁気媒体の奥の磁気まで書き込んだり読み込んだりするということになるのはどんな技術を使用しているのか凄く興味がありますね。

磁性が変化する場合に性質が違う磁気体を塗っておいて、二つのプラッタを利用して読み書きをするのでしょうか。
う゛〜ん、謎です。

現在の技術では、水平磁気記録方式をとるものにわずかながら勝つ程度らしいですが、水平磁気記録方式に限界が来ている現状では、新たな技術である垂直磁気記録方式が普及するのも近いようです。

2007年度には新しいHDDが発売されるようなのでちょっと期待?o(^-^)o

 
2005年5月7日追記:
どうやら、開発側だけでなく、製造側も準備を整えはじめてるようですね。
ITビジネス&ニュースに、HOYA、垂直磁気記録方式対応のガラスHDを量産への記事がありました。