携帯でカーナビならず人ナビ

 CNET Japanによると、KDDI、95円で24時間使いきりのEZナビウォーク料金プランを発表とのこと。
 
 最近auの勢いって凄いですね。
 
 auって技術的には素晴らしいものを持っていたのに、なかなか人気が出なかった理由として、技術ヲタっぽい場所があったと思います。例えば、auのメールは送受信が遅いと言われていますが、それはIMAPを利用してるからです。
 IMAPを利用すると、メールサーバ上でメールの整理ができ、非常に便利です。元々はパソコン用の技術なのですが、auは便利さ故にこの技術をauのメールシステムに導入しました。ダイヤルアップのときにメールを送受信した方は分かると思いますが、56Kbps前後の速度でメールの送受信するとPOPやSMTPですら重いんですよ。それをパソコンより能力の少ない、そして64Kbpsしか速度が出ない携帯でメールの送受信しようと思えば当たり前なわけですね。「高機能だけどその重いのが良いんだよデヘデヘ」じゃ一般ユーザついて行けません。
 一方DoCoMoやVodafoneはauに比べメールの送受信が早いです。これは携帯に特化した分なせた業だと思います。しかし、E-mailの定義を考えるならばあれはE-mailとは言えません。宛先にCCやBCCを使えるのはauだけだった訳ですが、パソコンに詳しくない人は利用方法が分からないという(笑)
 
 もう一つ、auが苦しかったのは、auデジタルとcdmaOneという2つの方式を持っていたからだということもあります。減少傾向が続くauデジタルという旧システムの携帯方式を維持しつつ、新しいcdmaOneを普及しようとしなければ行けないので、auデジタル解約者がDoCoMoやJ-Phoneに回ってしまう弱点がありました。しかし、auデジタルという旧システムを先に無くしたおかげで、今auってCDMA関係にもの凄く力を入れること出来てますね。DoCoMoやVodafoneとってCDMAって今から導入しなくては行けないので、auが数年前から始め今は既に終わってる旧システムの共存と新システムへの移行を今大急ぎでやらないといけない訳ですね。
 cdmaOneが出始めたときの問題点をそのままFOMAが引き継いでくれちゃった感じで、最近こそだいぶ落ち着いてきましたが、電池の持ちが悪すぎやら電波最悪やらというのは新システムが出たときの典型的なお話です。
 
 さて、前置きが長くなりましたが(笑)、さらに技術解説をしますと、これってGPS携帯の延長版ということですね。
 GPSはカーナビでご存じの方いらっしゃると思いますが、絶対ずれない時計を人工衛星、地上のGPS対応端末両方に用意しておき、複数の人工衛星から出た電波の遅延時間を計測することにより現在いる位置を世界中どこにいても導き出せるシステムです。元々はアメリカ軍が世界中どこへも正確にミサイルを撃てるように開発されたシステムで、GPS対応機器はその電波を無断借用してます(笑)
 無断借用と言っても、軍事用システムのため電波に誤差成分が入れてあり、一般用機器では多少のズレが生じるようになっています。最近スクランブル電波が多少減らされた関係上GPSの精度が上がっているようですが、auの携帯で計測すると、やっぱり正確な位置とは言えないくらいずれてるときもあります。これはGPSシステム自体の誤差以外にも、GPS衛星は日本のためにおかれているわけでないのでビルや山岳部などでは電波が受信しにくくなるという理由があります。そのために日本は準天候衛星という日本独自のGPSシステムを構築しようと思っていますが、ロケットの打ち上げに手間取っていてまだ全然準備が出来てません。早くロケットの改良済ませろ>日本
 
 さて、ここからが本題です(笑)
 今までのEZnavigationでは、ただ現在地の画像が表示されるだけだったのですが、今回のEZナビウォークは現在地から目的地まで車のための"カー"ナビならず人のための"人"ナビという点が面白いですね。問題は精度がどのくらいまで良いかということが問題ですが都市部ならば問題ないですかな。
 料金ですが、月極(げっきょくと読みたい)315円と210円に加え、今回の記事で書かれてる24時間で95円というコースで出来るみたいです。普段は2回も3回も使わないのに210円は高すぎると思ってる人のためのコースと考えると95円コースも悪くないのではないでしょうか。
 
 a u 必 死 だ な ( w と言われ、auがDoCoMoのシェアを超えるぐらい頑張って欲しいものです。