うるう秒

 INTERNET Watchによると、 2006年元日はいつもより1秒長い1日に、NICTが「うるう秒」の挿入を発表とのこと。
 
 うるう年じゃなくてうるう秒なんですね。

 今日本で使用されている太陽暦というのはグレゴリオ暦というものを使用しています。一年を365日と定めると、地球が一周する日数は約365.2422日なので、端数の部分に誤差が生じてしまいます。
 0.2422を分数にすると97/400となります。つまり、400年のうちに97日うるう年を追加してやることで誤差を無くそうとしている訳です。

 4年に1回のうるう年だと400年で100回うるう年があることになります。そのため、3日減らすために西暦が100で割り切れる年はうるう年ではない例外を作りました。
 しかし、それだと4回うるう年ではない年ができてしまうので、400年で96日しかうるう年がなくなってしまいます。そこで、西暦が400で割り切れる年はうるう年にするよう例外を作りました。

 2000年がどうしてうるう年だったのかというと、4で割り切れる年だが、100で割り切れる年でもある、しかし、400で割り切れる年だったからうるう年になったということです。
 
 400年に1度しかない例外の例外がある年だったんですよ、2000年って(笑)

 細かい数字を調べていくと3000年後にはまた誤差が出ると思われるのですが、地球の自転は少しずつ遅くなってますし、その頃には別の修正が必要なためグレゴリオ暦では4、100、400で割り切れる年のみに誤差を無くすうるう年というのもを採用している訳です。

 で、前置きが長くなりましたが、以下にうるう秒の説明を致します。

 現在世界時間が何秒かの規準になっている時計に原子時計というものがあります。
日本で使われている原子時計はセシウム原子時計というものなのですが、簡単に仕組みを説明すると、セシウム原子が振動する回数(発振回数)を9,192,631,770回を1秒と定めるようにしています。

 しかし、自転や公転の関係上本来地球のある位置と国際原子時がずれてしまうことがあるんですね。0.9秒以上のズレを防ぐためにうるう秒というものを設けたのです。

 6月30日か12月31日に実施され、23:59:60の挿入または23:59:59の削除が行われるのですが、日本時間は世界標準時子午線より9時間早いため、7月1日か1月1日の08:59:60の挿入または08:59:59の削除が行われることになってます。
 
 前回は1998年1月1日に行われたようですが、2006年の元日にまた行われるようですね。
 
 8時59分60秒の体験をしたい方は是非時報を聞くなりしてやってください(ぇ?

 
・2008年07月23日追記
時報についての閏秒対策について。
うるう秒がある場合の時報は、元日の一定の時間帯に1秒+αの時間を作ることで調整しているようです。
その+αの秒数は小数点以下なので、一般の人には分からないみたいで。
つまり、時報を聞く意味はないということですね(笑)