BluetoothとUWBが手を組む

 MYCOMによると、UWBとBluetoothが相互接続性実現に向けて前進とのこと。

Bluetoothは携帯で標準装備になったので有名ですが、UWBはまだ有名じゃないですね。

UMBとは、Ultra Wide Bandの略で、日本語では超広帯域無線と訳します。

UMBは1GHzという広い帯域に対して電波を拡散させます。これについては、CDMAと同じ原理とも言えるのですが、CDMAの目じゃないくらい拡散させてるのでノイズに非常に強い方式になります。さらに、非常に広い帯域に拡散させているため、同じ周波数帯を使っている他の無線機器に影響を及ぼさない、消費電力が少ないという利点もあります。

もう一つ別の観点からみた特徴として、UWBは無線通信以外にも位置測定、レーダーの機能を合わせ持っています。
ゴルフ場にて、位置測定の機能を使用しボールの位置を正確に計測する方式や、警察官がレーダー機能で犯人を捜す方式などが現在開発中とのことなので、UWBはかなり有用な方式であることが分かります。

一方Bluetoothは2.45GHz帯という、産業、科学、医学用にて免許不要で使用できるISMバンドを使用している通信方式です。1Mbpsという現在の無線LANとは劣った通信速度なのですが、家電通信に適した方式のため携帯などを中心に普及してきたわけです。

Bluetoothは知名度も高くなっていますし、それなりに普及していますから、今後も当分は家電での通信技術として利用されると思いますが、やはり問題なのは電子レンジなどとの電波干渉と通信速度だと思います。
一方、UWBは通信速度こそ100Mbps〜500Mbpsが見込まれる通信方式ですが、現在の知名度はそれほどではありません。

そこで、今回BluetoothとUWBの標準仕様を作る業界標準団体が手を組もうという話が出たようです。

もし、これが実現し、BluetoothとUWBに互換性が生まれると、高速で非常に便利な通信方式が誕生するかもしれませんね。

最後に、ちょっと話がそれてしまいますが、Bluetoothの語源は、単語の通り、10世紀のデンマーク王ハロルド"青歯"王から由来しているようです。
青歯王は、西暦960年にデンマークとノルウェーを無血統合したことから異なる機器を繋ぐ通信方式であるBluetoothの規格名として採用されたようです。それを考えるとUWBとBluetoothの統合も実現するとある意味Bluetoothって訳ですね。

いや〜、凄いですな。