auのGPS機能が進化しました

・ケータイ Watch - 気になる携帯関連技術 地図付き情報誌のための「EZガイドマップ」
今回の記事で、今までの携帯と違うのはスタンドアロンでGPSを用いるシステムということでしょうか。

GPSの仕組みに関しては当blogの記事のGPSを利用したNTPサーバの一部に記述されているので細かい説明は省略しますが、GPSはアメリカの軍用技術である電波を勝手に拝借している都合上、スクランブル電波が掛けられています。そのため、民間用の端末で受信するとスクランブル電波を解除できないので、計測すると誤差が発生してしまいます。そこで日本国内では、電波局から補正電波を送信し、GPSでの計測が可能な端末はGPS衛星からの電波と電波局からの補正電波両方を受信することで精度を上げています。

携帯電話では、補正電波を出力するための電波局は携帯電話の基地局を使用する方が色々と都合がよいので、GPS衛星の電波の基地局からの補正電波が位置情報を計測するための手段として用いられているわけです。
ただ、携帯端末故の弱点として、携帯の電波が入らない状況では計測が全くできませんでした。当たり前っちゃ当たり前ですよね。地図情報も持ってないんですから、仮にGPS衛星の電波だけで計測できてもそれを活用する手段がまずありませんですし。

しかし、今回auは地図情報を携帯に保存できるようにし、さらに携帯の電波がない場所においても計測ができるようにしたことで、用途を広げることができました。

その一つのサービスが「災害時ナビ」の様ですが、これはよく考えたと思います。
最近騒がれている東海地震ですが、仮に現在東海地震が会社や学校などの施設が開いている時間帯に地震が発生すると、帰宅困難者が大量に出ると言われています。しかし、会社などから自宅まで都心の道を歩いて帰れる人は、車通勤で毎日利用している人とかでないかぎりなかなか難しいと思います。
今回のStandalone GPSシステムの開発により、地図情報を事前に取得し、携帯端末に保存しておけば、仮に地震で基地局が壊れていてもGPSの測位ができ、地図情報を用いて帰宅経路を案内できるようです。
素晴らしいですね。

日本版GPSの準天頂衛星打ち上げの雲行きがあやしくなってきたので、当分GPSで我慢して使ってみましょ〜(ぇ?

 
・2007年8月5日追記
当blogの3年前の記事に3G携帯はGPS機能装備が必須にがありますが、GPS機能が必須になったからこそ色々なサービスが試みられているということですよね。