3G携帯はGPS機能装備が必須に

 ITmediaによると、2007年以降の3G携帯電話はGPS機能が必須になるとのこと。
 
 最近、携帯電話の普及によりどこでも電話ができるようになりました。さらに、初期の頃は不可能であった110番、119番など緊急通報もできるようになりました。しかし、携帯電話による緊急通報には問題があります。それは、携帯電話だとどこからでも通報ができる反面、どこにいるのか分からない場合があるということです。
 
 地元であるならば場所を教えることができるかも知れません。しかし、住んでいない地域で通報する必要があった場合はどうなるかというと住所を番地まで正確に伝えることは出来ないと思います。また、携帯電話の基地局の関係上、現在いる町の救急センターに掛からない可能性もあります。結果として近くに見つけた公衆電話から通報した方が早く救急車が到着するということがあります。公衆電話やその地域の固定電話なら元々場所が特定されているので、その様なトラブルを避けることができるわけです。
 
 携帯電話の説明書や警察、消防の方が、携帯電話ではなくなるべく公衆電話から通報して下さいというのはこの様な理由です。
 
 また、大晦日になると必ず正月暴走で有名になる珍走団ですが、警察に偽情報を通報することで手薄になった地域に集まって珍走するということがあるそうです。普段は馬鹿なくせにこの様なことだけには頭が働きますね。
 
 携帯電話にGPS機能をつけるのにもう一つイタズラによる通報を防止するという目的があるようです。
 
 珍走団が「早く来て下さい」ってお願いしたら本当に早く来てくれたりすることも可能になるって(・∀・)イイ!!
 
 GPS機能を携帯に取り付けるかについては、日本に限らずアメリカやヨーロッパでもそれが予定されてるようで、世界的にも今後3G携帯にGPS機能が取り付けられるのは免れないようです。
 
 ここで第3世代携帯に限定し、第2世代の携帯電話でGPS機能が取り付けられない理由は、おそらく2つあると思います。一つは、今後世界的に第2世代携帯はサービス廃止の方向で向かっていること。もう一つはCDMAとGPSとの関係があるかと思います。
 
 実は、auのcdmaOne、CDMA2000は元々GPSの機能を利用しているんです。第2世代の携帯だと、ビルや山などの障害物に反射した電波は邪魔物になりましませんでした。
 
 ではCDMAではどの様に反射した電波に対策をしているかというと、送受信する必ず電波に時刻情報を含めるようにしています。
 障害物に反射した電波は、直接受信した電波よりも遅く受信することになります。反射した電波と直接受信できる電波が同時に受信されると受信信号の邪魔になります。しかし、CDMAでは時刻情報のおかげで直接受信した電波と障害物に反射した電波を判別することが出来るようになります。また、微少時間に区切り受信信号を蓄積しておき、障害物に反射した電波を受信した際に、その時刻成分を蓄積している場所に加算することで信号を強めるシステムを利用しています。今までは邪魔物にしかならなかった障害物に反射した電波を有効利用できる究極のシステムというわけです。
 
 このシステムを利用するには、時刻情報が重要となるわけですが、時刻同期のためにauではGPSの電波を利用しています。つまり、GPSの機能を利用している分、それに関係する機能をつけやすい訳ですね。
 
 余談ですが、auの携帯で自動的に時刻が設定できるのはGPS機能のおかげです。auの携帯電話なのに時刻がよくずれると嘆いている方は、おそらく時刻設定が自動になってないと思われるので、一度時刻設定の部分が手動になっていないか確認してみて下さい。

 さらに余談ですが、テレビでも同様なことが言えまして、障害物に反射した電波があり、それを受信するとゴースト発生の原因になりました。最近のテレビこそゴースト発生を抑える機能がありますが、昔は地域によってゴースト発生のしやすい場所があったと思います。
 
 結局長く書くのは良いけど締めの文章を何にすればいいのか分からなくなってしまったので、このあたりで切り上げ(ぇ?