携帯で地上デジタル放送が見られる時代

 ケータイWatchによると、KDDIが地上デジタル放送を見られる携帯端末を開発したとのこと。
 
 とうとう、地上デジタル放送対応に向け本格的に動き出しましたね。
 
 そもそも、地上デジタル放送は携帯端末などの移動体通信でも受信しやすい方式を導入しています。現行のテレビ放送だと、車などで移動しているときの映像は乱れたりすることがあります。
 しかし、地上デジタル放送では、デジタル方式を利用していることで、そもそも雑音に強いというのがありますが、現行の放送だとゴースト発生の原因になってしまう、高い建物や山に反射した電波を、逆に利用することで電波を有効利用出来るようになっています。
 
 同じようなシステムはCDMAにも組み込まれていますし、高層ビル街が当たり前のように存在する現在は必要不可欠な方式と言えます。
 
 他にも、携帯端末ならではの技術として、テレビの一部分だけ拡大、縮小が出来るようになります。普通のテレビであるならば必要ありませんが、携帯端末の小さい画面では一部分を大きくして見たいと言うことがあると思います。これも現行のアナログ放送でも不可能ではありませんが、特殊な装置を製作する必要があるため、特に小型化を要求される携帯端末でその様な機能を導入するには、あらかじめその前提で機能がつけられた地上デジタル放送ならではと言えます。
 
 さらに、記事を見る限りCDN(コンテンツデリバリーネットワーク)の対応...さらには、cdma2000 1x EV-DOへの併用を行っているようですね。
 
 現行のテレビ放送は、テレビ局から視聴者へのブロードキャスト(放送)です。しかし、地上デジタル放送はインタラクティブ(双方向)性を出せるようになります。例えば、クイズ番組では出された問題に解答することで放送された番組を一方的に見るのではなく、双方向で楽しむことが出来ます。また、ニュースなどでアンケートが出たときも、自分の世論をダイレクトに送信できるようになります。
 
 その送信にお茶の間ではインターネット回線を利用して行う訳ですが、携帯端末ではそもそもが通信機能つきという利点を利用することになります。さらにauでは、cdma2000 1x EV-DOを利用し、テレビの電波が受信できない場所でも携帯通信のストリーミングとしてその番組のデータを提供するシステムを開発しているようですね。
 
 これこそ第3世代携帯電話のあるべき機能です。
 
 現状では、ネットワークの負荷をどの様に軽減させるのか課題もあるようですが、これは今後もKDDIさんに頑張ってもらいましょう(ぇ?
 
 今回はauの機能でしたが、FOMAやVGSでも同様の機能がつけられるよう頑張ってもらいたいものです。